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ハナコ [話題]

人気番組だから当然だとはいえ、「2時間でテレビ25本出演決定」には改めて驚かされる。TBSが22日に放送した「キングオブコント2018」で優勝した、お笑いトリオのハナコのこと

 ハナコはワタナベエンターティメントに所属。菊田竜大(31)、秋山寛貴(27)、岡部大(29)の3人組だ。

 予選で披露した、犬のコントで言えば、菊田が途中で入室する友人、秋山が犬の飼い主、そして岡部が犬という配役だった。ちなみに岡部は、早稲田大学お笑い工房LUDO出身。1期上の幹事長が、ひょっこりはん(31)という経歴を持つ。

 優勝賞金は1000万円。まさに“ジャパニーズ・ドリーム”だろう。今後のさらなる活躍を祈らずにはいられない。が、過去の優勝者を改めて見てみると、やはり芸能界は厳しい世界だと思い知らされる。

キングオブコント優勝「ハナコ」は前途多難? 3人組は売り方が難しいワケ
キングオブコント・歴代優勝グループ
 表の通り、数千人の中からトップに選ばれたにもかかわらず、芸能界の最前線で活躍しているコント芸人は決して多くはない。

 さらに気になるのが、ハナコのような3人組の少なさだ。11組の優勝者のうちトリオは3組。率にして27%という数字になる。在京キー局のディレクターが、“お笑いトリオ”のメリットとデメリットを指摘する。

「もちろん『キングオブコント』は見ました。ハナコは非常に面白かったですね。実力の持ち主なのは間違いありません。優勝したその日のうちに25本の仕事が入ったそうですが、当分の間は番組に出まくるでしょう。ただ、これからは極めて残酷な“ふるい分け”も始まります。テレビの世界では、芸のクオリティだけでは売れっ子にはなれません。トークで視聴者が喜ぶキャラクターを出せるかが勝負です」

 ある意味で今、ハナコよりも、にゃんこスターのほうが話題を集めている。スーパー3助(35)とアンゴラ村長(24)の2人組だが、昨年の「キングオブコント」で準優勝。インパクトの強さから、優勝したかまいたちよりテレビの露出が多かった。

 だが、“トーク力”の乏しさから次第に出演は激減。そのため近年は「キングオブコントにおける一発屋」の代名詞として扱われている。今年は開催前から、にゃんこスターの記事が散見されたほどだ。

「今の時代、正直に言って、3人組は売り方が難しいんです。キングオブコントの番組中で本人たちは『人を1人多く使えるのは滅茶苦茶でかい』と胸を張っていました。確かに2人組はどうしても漫才と重なってしまいますが、3人組は立派な演劇です。笑いの幅が広がるのは、私たち観客にも一目瞭然でしょう。一方で、テレビのスタジオやロケでのトークで、3人組は邪魔になります。3人に等しく話題を振ったり、カメラを向けたりするのは非常に手間です。その割に、視聴者が喜ぶ場面にはなりません」

今後のハナコには、2種類の“ふるい分け”が襲いかかる。1つはハナコという“お笑いトリオ”に対するもの。そしてもう1つは、“3人の中での生存競争”だ。

「3人が等しく売れっ子になればハッピーエンドです。しかし往々にして、1人しか売れないことがよくあります。コンビ芸人でも『ピンでのオファーをお願いします』、『相方の出演は結構です』という場面は日常茶飯事です。『キングオブコント』の優勝者なら、バイきんぐの小峠英二さんだけが突出して売れているのは明らかでしょう。トリオなら、やはりロバートの秋山竜次さんです。秋山さんと比べると、ロバートの残り2人や、東京03の3人は、テレビでの露出度において見劣りすると言わざるを得ません」(同・在京キー局のディレクター)

 お笑いの歴史を遡り、人気を誇った3人組のうち、ごく一部を表にまとめた。紹介数の少なさに立腹の向きもあるだろうが、厳選に厳選を重ねたということでお許しいただきたい。また、チャンバラトリオや横山ホットブラザースのように、3人以上が加入していた時期を持つグループは割愛した。

キングオブコント優勝「ハナコ」は前途多難? 3人組は売り方が難しいワケ
お笑い史上・主な人気「お笑い3人組」
 全員が売れっ子になったトリオとなると、ダチョウ倶楽部、ネプチューン、森三中くらい、ということがよく分かる。お笑いの歴史でも極めて稀なのだ。

 逆に1人だけが売れたトリオは多い。10代でも渥美清の名前は知っているだろうが、谷幹一や関敬六となると、50代でも「?」という向きは少なくないだろう。まさに格言「一将功成りて万骨枯る」のリアル版だ。

 2000年代に入り、かつてのように老若男女から人気を博した3人組の芸人は見当たらない。お笑いファンなら、我が家(03年)、ジャングルポケット(06年)、パンサー(08年)……と、いくらでもトリオ名を列挙するだろう。だが、表のような本当の売れっ子からはほど遠い。

 その傾向が、キングオブコントの歴代優勝者に反映されている。お笑い志望の“素人”にも、トリオ芸人の厳しさが鮮明に見えているのかもしれない。

週刊新潮WEB取材班

2018年9月26日 掲載
タグ:ハナコ

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