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世界一受けたくない人生相談

一発屋芸人という立ち位置への恨みつらみを、自虐を交えて笑いに変える髭男爵・山田ルイ53世さん。その山田さんに人生相談をしたらどんな答えが返ってくるのか……。「会社の飲み会に行きたくない」という悩みには「行かなきゃいーじゃん」と一刀両断、エゴサーチは「自分探しの旅」という名言も。切れ味鋭い回答には、芸能界の酸いも甘いもかみしめたからこそ生まれる「前向きさ」があったそうです

会社の飲み会「行かなきゃいーじゃん(笑)」
 イベントは、withnewsで連載中のエッセイをまとめた『一発屋芸人の不本意な日常』(朝日新聞出版)の発売を記念し、「世界一受けたくない人生相談」と題して開かれました。

 withnews編集部に集まった悩みに一つずつ答えてもらうというスタイルに、「百人組手みたいな感じでやるんですか。苦手だなあ(笑)。基本的に人の相談受けないタイプなのになあ(笑)」と、牽制球を投げる山田さん。自己啓発本に関する話題から相談は始まりました。主なやり取りを紹介します。

 《相談:自己啓発本を読んでは、満足する週末を繰り返してますが、役立つ日が来ますか?》

山田ルイ53世:来ません(笑)

百人組手だと、こういうシンプルな回答になってしまいますよ(笑)。そもそも自己啓発本ってどんなものなんですか?

奥山・withnews編集長:例えば、時間術とか……。そういう本ですね。

山田:ああ、面倒くさい話をするやつですよね(笑)。悪いことではないので、週末に読んで気分が保たれるならいいんじゃないですか。

そういう意味では『一発屋芸人の不本意な日常』は、読んでいてどんよりすることもある「逆啓発本」ですから、「自己啓発本を読みすぎてやばいなあ」と思ったら読んでみてください。

 《相談:会社の飲み会に行きたくない》

山田:行かなきゃいーじゃん(笑)

僕もよく誘われる機会はあったのですが、引きこもり気質で…。誘われても根気強く行かなければ誘われません。

長い年月続けた結果、僕を誘う人はもう誰もいません。

「YouTuberになりたい」彼氏には……
 《相談:「YouTuberになりたい」とほざく彼氏を説得してください》

山田:その説得を、1回目の配信にしたらいいじゃないですか。

ちなみに僕のYouTubeチャンネルの登録者数は四百数十人しかいないです。

 《相談:会議のたび、周囲から「それやって何の意味があるの?」という目線で死にたくなります》

山田:よほどアイディアが悪かったんじゃないですか(笑)

もしかして、今日のイベントそのものがそうだったんじゃないでしょうね。そんなブーメラン嫌ですよ(笑)。会場のお客さんはどうですか?

会場:意見を言っても「面倒くさいこというなあ」という雰囲気になることがあるんですよね。

山田:ああ、それは待てば良いです。

そういう組織は滅びるんで。

 《相談:お風呂で今日の出来事を思い出し、恥ずかしくなって叫ぶのを、もうやめたいです》

山田:例えばどういうことなんですか?

会場:「もちろん」と言うつもりが「もろちん」って言いました。

山田:それは叫ばざるをえないよね。めちゃくちゃ恥ずかしいもん(笑)

ため込んじゃダメです。僕もたまにあります。「やばい、やばい、やばい。このままじゃやばい」って一人で叫んでます。

不安っていうのは人生のペースメーカーですからね。あれ、初めてそれらしいこと言いました?(笑)

エゴサーチは「自分探しの旅」
 《相談:毎晩、エゴサーチが止まりません》

山田:エゴサーチは、訳せば「自分探しの旅」ですから。楽しんでやった方が良いと思います。

ただ、自傷的なところがあるんですよ。先日、僕もテレビ出演した後にエゴサーチをしたら、

「久しぶりにみたら面白かった」
「私は面白かったけどみんなどうかなあ」

という言葉が。ちょっと傷つけられてるんですよね。

不本意とは立ち向かうのではなく、薄目で見る。そして逃げる。

それでいいんです。なんでエゴサーチも薄目でしてください。現実を直視しないでください。

 《相談:上司のディスりメールを、「誤爆」しました。明日は休んだ方がよいですか?》

山田:これも、どういうメールを送ったかにもよりますよね。

奥山:例えば、一般論(笑)ですが。

上司に原稿のダメだしをされた時、「お前の方が面白くない」というメールを一斉送信してました。

山田:それはもうダメでしょ。その後どうしたんですか?

奥山:原稿より長文のメールでフォローと感謝をつづりました。

山田:それは上司と対面して謝りましょう。メールはダメです。

「尊敬してます」とメールしても、「うそつけっ」となりますからね。

カズレーザーには敬語
 《相談:自分より年下なのに、ため口なってしまった関係は、もう直りませんか?》

山田:年齢どうこうを気にしてることに愕然としました。お笑いの世界は売れてるかどうかですからね。

僕は同じ事務所の後輩のカズレーザーには敬語です。実力社会ですよ。
 
 《相談:仕事のできない相棒と仲良くするコツはありますか?》

山田:友達だと思うことです。ビジネスパートナーとは思わない。相方のひぐち君は、仕事ができないとは思いませんが、芸人に向いてないんです。

例えば、ハンカチをトンカチと間違える簡単なボケ。こんなの誰でもできるじゃないですか。でも彼は僕がハンカチのことを言う前に、ボケ始めるんですよ。もう心理がわからない(笑)

でも友達だから腹が立たないんです。

嫉妬は余暇
 《相談:後輩がどんどん出世して、死にたくなります》

山田:昔は僕も煮えたぎってましたが、でも40歳を超えると嫉妬は余暇の時間だと思うようになりました。

自分に集中するのが一番です。

不本意な日常「それなり」に楽しもう
 いかがでしたでしょうか? イベントでは、会場からの相談コーナーもありました。

 「最近寒くて……」という人に「温泉行ってください」とバッサリ答えたかと思えば、失敗体験との向き合い方を尋ねる質問には「向き合わなくていいと思います。美談化しようと思わなければ気にならない」とメッセージを送った山田さん。

 一発屋芸人ではなくても、私たちの日常は不本意の連続です。そんな日々の中でも、"それなり"に楽しむための考え方を山田さんは教えてくれました。ケーキがなければパンを食べれば良いのだ!

     ◇

 『一発屋芸人の不本意な日常』の発売を記念して、3月6日(水)午後6時から、甲府市の朗月堂本店でサイン会が開かれる予定。詳しくはこちら(http://www.rogetsudo.co.jp/event/

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