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ガリガリ君 [日記]

年間4億1000万本を販売する、赤城乳業のアイスキャンデー「ガリガリ君」が、4月1日出荷分より値上げした。1981年に50円で発売。1990年に現在の60円に価格改定して以来、子供が買いやすい価格を堅持してきただけに、25年ぶりの値上げは、消費者や関係者一同に大きな反響を呼んだ。

 値上げの対象商品は看板商品のガリガリ君をはじめ、「ブラック」(60円→70円)、「スーパーソフトチョコバニラ」(150円→160円)、「パフェデザート」(300円→330円)など11シリーズだ。「ブラック」も、誕生が1978年と長く愛されてきたシリーズ。こちらもガリガリ君同様、50円で発売され、1990年に60円に値上げをしている。

■ 2015年は利益が出ず、限界だった

 今回の値上げの背景について、赤城乳業では「世界的な食品需要の変化」「物流費の高位安定」「原材料やスティックなど包装資材の価格高騰」「人件費高騰」という4つの理由を挙げている。「ガリガリ君」のプロデュースを担当する、萩原史雄マーケティング部長によると、「さまざまな原因が複合的に組み合わさっている。企業努力を続けながら価格を据え置いてきたものの、昨年は利益が出なかったぐらい、限界に来ていた。1年間見送ったうえで、今回の決断となった」という。

 このうち物流費の値上がりが、一般人にとってはちょっとわかりにくい。裏事情を説明すると、アイスの保管・輸送は、マイナス18℃以下という低温下で行うことが必須である。輸送にかかかる燃料費とは別に、低温を保つための電気料金や燃料費もプラスされるわけだ。また、350円のアイスであっても、60円のアイスであっても、物流にかかるコストは同じだから、価格の低い商品ほど、全コストのうち物流費が占める割合は大きい。

 人件費高騰については、「工場のある埼玉県深谷市や本庄市で人口減が進むとともに、周辺に他社工場が増えた関係で、人材を確保するために雇用条件を引き上げる必要があった」(萩原氏)とのことだ

ただ、ガリガリ君の60円死守については「子供たちに対する未来への投資」(値上げに関するホームページ上での説明)であり、この4月より社長から会長に就任した井上秀樹氏の“哲学”とも呼べるものであった。

 7~8年前から議論され尽くしてきたとはいえ、これを変えることは社としてもつらい選択だった。その思いは社員一同がそろって頭を下げるCMに表れている。

■ 世間の厳しい反応を覚悟していた

 では、今回の値上げは、売り上げにはどの程度、影響したのだろうか。社として事前に予想していたのは、「値上げに対する厳しい反応」であり、94%程度に落ちるとみていた。しかし、案に相違して「店頭から入る暫定のデータだが、4月は本数にして前年比10%アップした」(萩原氏)。

 もちろん、インパクトの強いCMや広告をはじめとする宣伝効果も、売り上げアップに大いに貢献しているだろう。何しろ動画は一躍話題になって、ネットで出回り、「値上げに関する取材申し込みには、すべてに対応した」(萩原氏)そうで、テレビや雑誌、ウェブサイトなど、有名マスコミ媒体のほとんどすべての取材を受けたという。これをよい機会に、社としての姿勢があらためて全国の消費者に伝わり、「これまでよく頑張った」という好意的な目で受け入れられたわけだ。

 そんな赤城乳業では4月25日にガリガリ君の新商品、「キウイ」「ライチ」などを発売。果汁を使用したフルーティな味わいと清涼感が特徴の2品だ。また、すでに販売終了してしまったが、3月に発売した「ガリガリ君リッチ 桜もち」(130円)は、桜の微妙な風味を加えたかき氷に、もちっとした食感のもちソースを閉じ込めて、桜もちを再現。大ヒットとなった。

 そのほか大人の女性をターゲットとし、果汁を高配合(グレープフルーツ味で55%)した「大人のガリガリ君」(90円)、有名パティスリー店とコラボレーションした「シュプールモンシェール」(130円)など、素材にこだわった高価格帯商品も好調だ。

 しかし、「今年はソーダ味のガリガリ君を積極的に食べてほしいというのがメーカーとしての気持ち」(萩原氏)とのこと。ガリガリ君の原点とも言えるフレーバーだからこそ、社員としても思い入れが深いのだろう。

 ところで、国民はどれくらいアイスを食べているのだろうか

一般社団法人日本アイスクリーム協会の調べによると、アイスを食べる頻度は「週に1回以上」は28.1%で、次に多いのが「月に2~3回」で24%。半数以上の人が月4本は食べているわけだ。

 また季節にかかわらず消費されるようになってきており、販売額、量ともに、過去10年間上がり続けている。ちなみに、2014年度は約4500億円、83万キロリットルが販売されている。赤城乳業全体の売り上げは約405億円(2015年)だから、1割に迫らんとする勢いだ。

■ 高齢者は若者の1.5倍アイスを買っている

 また、60歳以上の高齢者に対するアンケート(一般社団法人日本アイスクリーム協会調べ)では、アイスが好きと答えた人が7割を超えているのに加え、頻度は若者より低いものの1回あたりの購入金額が若者の1.5倍という結果になっている。今や、アイスは老若男女の食生活に欠かせない国民食であり、メーカーにとっては大きな期待が持てる市場だ。

 ガリガリ君も、「いつか5億本の大台に乗りたい」(萩原氏)というが、それほど遠い未来のことではなさそうだ。夏に向け、本格的なアイスの商戦が始まるが、まずは値上げというハードルをクリアし、順調なスタートを切ったようですね
タグ:ガリガリ君

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